おすすめ本レビュー
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古典的名著の再編集『コーヒーのすべて』
2018年3月14日「自家焙煎はやっぱり違う」「豆はエチオピアでね……」なんぞと最近、コーヒーをめぐる話は細かいことになっている。そもそも「こんなに苦い…more
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このカップルが大好き…『されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間』
著者は『最貧困女子』や『老人喰い』などのルポ作品で、犯罪現場の貧困問題をえぐり出してきた気鋭のノンフィクション作家だ。働き盛りの44…more
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『教養としてのテクノロジー』でテクノロジーを駆動する哲学を知る
ほんの十数年前に登場したばかりのスマートフォンがそうしたように、新たなテクノロジーは私たちの生活を一変させる。AI、仮想通貨、ブロッ…more
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営業トークは裏木戸から入れ 『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図』
2018年3月9日裏木戸に立てかけさせし衣食住。ビジネスマンなら、一度は聞いたことがあるだろう。初対面の人との話のキッカケにしやすい話題の頭文字である…more
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『隠れナチを探し出せ 忘却に抗ったナチ・ハンターたちの戦い』悪の凡庸と時間に挑み続ける者たち。
1945年5月5日、アメリカ軍がオーストリアのマウトハウゼン強制収容所を解放したとき一人のユダヤ人男性の命が救われた。男の名はジーモ…more
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『日本画とは何だったのか』そして日本における近代性とは何だったのか?
"「日本画とは何なのか?」、この問いに正面から答えられる人がどれだけいるだろうか。 日本画という芸術を成り立たせているのは、膠や墨…more
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『安楽死を遂げるまで』幸せのまま逝きたい
著者の宮下洋一はスペインのバルセロナを拠点にするジャーナリストである。パートナーは特別養護老人ホームに勤務する看護師で末期癌患者の緩…more
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『経済史 いまを知り,未来を生きるために』人間の限りない欲望と弱い規範
2018年3月5日本書は、東京大学で西洋経済史の教鞭をとり、東大EMP(エグゼクティブ・マネジメント・プログラム)の講師も務める小野塚知二教授のこれま…more
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タイトルの割に中身は真摯『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』
2018年3月4日本書は、グーグルや大学の客員講師などを勤めてきたデータサイエンティストが、データ分析が浮き彫りにする事実やそのインパクトについて縦横…more
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『評価の経済学』まわりの評判が気になったときに手に取る本
本書の主題は、レピュテーションである。評判をゲームとしてモデル化し、そのゲームを勝ち抜くためのお作法をまとめている。知ることで冷静…more
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『宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八』人が想像できることは、すべて実現できる
2018年3月1日NASA JPL(ジェット推進研究所)で火星ローバーの自動運転プログラムの開発に携わる小野雅裕さんの最新作。宇宙を夢見た人々たちの想…more
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『反共感論──社会はいかに判断を誤るか』 スポットライトに照らされる人たちとそうでない人たち
"共感は、わたしたちを他者と結びつけ、他者へ働きかけるよう動機づける。共感があれば、家族や友人らと喜びを分かち合うことができる。共感…more
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『津波の霊たち 3・11 死と生の物語』大川小学校の悲劇。あまりにも複層的な物語
リチャード・ロイド・パリーの新刊である。そう聞いただけでピンときた人はよほどのノンフィクション好きか、あるいはHONZファンであろう…more
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『マネーの代理人たち ウォール街から見た日本株』生活者としての金融プロフェッショナルたち
本書に映画の『ハゲタカ』や『ウォール街』に見られるような劇的なストーリーを期待すると、肩透かしをくらうことになる。本書は、巨大機関投…more
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なるほど!我が国はこういうふうにできているのか 『日本で1日に起きていることを調べてみた : 数字が明かす現代日本』
タイトル通り、日本で1日に起きていることについて、地震の回数、倒産する企業の数、食べるたまごの数、から、福島原発で増える汚染水の量ま…more