社会
-
『土偶を読むを読む』縄文研究の最前線を伝える、肝の据わったまたとない反論本
本書は、2021年4月に出版された竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)への反論本である。それも、明確な事実と論拠に基づいて真っ向からメッ…more
-
『くもをさがす』異国の地で経験した祈りと感謝
テヘラン生まれ大阪育ちの直木賞作家、西加奈子さんがカナダのバンクーバーで乳がんに罹った。本書はその治療過程の経験談とともに、カナダの…more
-
『ギフテッドの光と影』突出した才能との向き合い方
朝ドラで話題の植物学者、牧野富太郎は小学校中退である。授業が退屈すぎて自主退学したことはよく知られている。現代からみれば、牧野富太郎…more
-
『千年の歓喜と悲哀 アイ・ウェイウェイ自伝』
艾未未(アイ・ウェイウェイ)は、中国の現代美術家、活動家、建築家である。彼の作品は、社会的・政治的批判、人権、文化的アイデンティティ…more
-
『奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って ーUDデジタル教科書体 開発物語』書体デザイナー、渾身のドキュメント!
「ディスレクシア(発達性読み書き障害)」という障害があることを知ったのは、ほんの数年前のことだ。トム・クルーズがこの学習障害で、台本…more
-
『土の声を「国策民営」リニアの現場から』地元紙渾身の連載がついに書籍化!リニアは誰のためにあるのか
2023年5月31日長野県は「北高南低」である。 県北部に位置する長野市は、1998年長野冬季五輪の開催都市となり、前年97年に長野新幹線(現北陸新幹線…more
-
『アナロジア AIの次に来るもの』アナログ王国序説ーーデジタルを超えた次の時代を読む方法
2023年5月20日始まったばかりだと思っていた21世紀も、気がつけばすでに1/4が経過しようとしているが、われわれが未来の象徴のように思っていた「新世…more
-
『ルポ ゲーム条例』報道の最前線は地方にある
2023年5月12日日本は「課題先進国」と言われるが、この言葉はいささか焦点がぼやけている。なぜなら、国の課題や社会のひずみは、まず地方にこそ現れるから…more
-
『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの
ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。本書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つな…more
-
『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』異常な犯罪者は異常な社会から生まれる
読むのにとても時間がかかったのは、著者が巨大な問いと格闘しているからかもしれない。戦後最悪ともされる凶悪事件を通して、私たちの社会の…more
-
『欲望の見つけ方 お金・恋愛・キャリア』あなたが何かを欲しいと思う気持ちは、本当にあなた自身の欲望なのか?
人間は欲望で動いている。年収1000万になりたい。タワーマンションで快適な暮らしをしたい。早めに結婚して平和な家庭をつくりたい……。…more
-
『人口で語る世界史』複雑系の世界の未来を「人口」で予測する
2023年4月22日近年、経済や情報のグローバル化が進み、地球規模で環境や格差などについて考える必要性が高まる中、従来の国民国家を前提としたナショナルヒ…more
-
『香川にモスクができるまで』在日ムスリムの素顔
2023年4月15日香川にモスクができるまで 作者: 岡内大三出版社: 晶文社発売日: 2023/1/26 読書に付箋は欠かせない。知らなかったこと、驚…more
-
『霞が関の人になってみた 知られざる国家公務員の世界』「官僚」の魅力とシビアな現実をゆるーく語るエッセイ
国会中、大臣や議員の背後で控えている人々。中継を見ていても、どこか厳めしく無機質で、原稿を読むときもぼかしたような言い回しをする。「…more