社会
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年の初めのウンだめし『タイムマシンで戻りたい』
2017年1月6日"大きな声では言えないけれど、誰もがみんな疵を持つ。ああ、こんなエピソード、こんな記憶。 もしこの体験が無い人は幸いである。できれ…more
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宇宙植民の可能性を問う──『宇宙倫理学入門──人工知能はスペース・コロニーの夢を見るか?』
2017年1月2日近年イーロン・マスク率いるスペースX社を筆頭に、民間企業による宇宙開発が加速している背景があるが、本書は「宇宙倫理学」と書名に(聞き…more
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『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン
2017年1月1日本書は、そのデリケートさゆえにあまり報じられることのない誘拐ビジネスや人質交渉の舞台裏を起点に、グローバル化した世界経済の闇の部分を…more
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『地方創生大全』唯一最大の課題は、稼ぐことと向き合うこと
2016年12月29日木下氏は、地方再生のポイントは「稼ぐことと向き合うこと」であると喝破して、次のように語っている。「稼がず、再配分の資金をもらって適当…more
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『マラス 暴力に支配される少年たち』子供の姿こそ社会を映す鏡である。
学生時代からメキシコの貧困層の生活改善運動を研究しストリートチルドレンを見守り続けてきた、フリージャーナリスト工藤律子は2014年に…more
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『本当に住んで幸せな街』官能的な街をはかる
「結局私たちは、どんなまちに住むのが幸せなのか」センシャス・シティである。これが、本書の結論だ。官能というものさしを都市にも当ててみ…more
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『実験国家 アメリカの履歴書』 統合と多元化に揺れ動く大国
"過激な発言や過去のスキャンダルのために共和党候補にすらなれないと思われていたドナルド・トランプが、世界最強国家アメリカの次期大統領…more
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『マラス』凶悪ギャングの心の底は
2016年12月19日本書は、マラスと呼ばれる中米諸国のギャングたちの実像に迫るルポである。敵対組織だけでなく、一般市民を盗みや脅し、誘拐、殺人の標的にす…more
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『最後の資本主義』資本主義を脅かしているのは、信用の弱体化である
2016年12月18日新しい資本主義の未来に対して、著者のライシュ教授はアメリカ人らしくあくまでも楽観的である。「未来を楽観できるさらに大きな理由に、私た…more
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『無葬社会 彷徨う遺体 変わる仏教』ニッポンの葬送の変化とは?
2016年12月16日2015年、地方寺院の困窮を詳細に調査した『寺院消滅』(日経BP)が大いに話題となった。その著者の次のテーマは「多死(大量死)時代…more
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『未来を築くデザインの思想』デザインは人を越えるか
本書はコンピューターが人々の生活に浸透されたのをきっかけに、生み出されたデザインの数々を紹介し纏められたものだ。本書に登場するデザイ…more
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『超監視社会 私たちのデータはどこまで見られているのか?』
2016年12月7日監視は、きわめてプライベートな面にまで及ぶ。あなたの携帯電話は、あなたがどこに住み、どこで働いているかを追跡している。週末や夜をどこ…more
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『晴れたら空に骨まいて』人を弔うのは、こんなにも愛しく楽しいことなんだ!
2016年12月6日「死」とは、「生」という長いすごろくのゴールなのだ。ではそのすごろくを辿りながら、その人が死んだ後の自由な見送り方を取材してみよう。…more
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『宇沢弘文 傑作論文全ファイル』経済学は人を幸せにしているのか?
2016年12月5日本書は、故宇沢弘文先生の研究生活の後半40年にわたる代表的な論文をひとつの形にまとめたものである。宇沢先生のノートパソコンに入ってい…more
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『そして、暮らしは共同体になる。』「ゆるゆる」という新スタンダード
2016年12月2日佐々木俊尚さんといえば、これまでの著書において新しい潮流を描き出すとともに、旧態依然としたものを片っ端から斬ってきた遍歴を持つ。ター…more