社会
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『都市と地方をかきまぜる 』 都市住民を閉じ込める、二つの「見えない檻」
2016年10月16日これまで語られていた「地方創生」の問題点は、人口減少、高齢化にあえぎ、消滅の危機に瀕する地方をどうするかがテーマだった。しかしながら…more
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あなたも知りたくないですか? 『医者とはどういう職業か』
2016年10月14日医業を営んでいるわけではないけれど、医学部で教える身として、医者関係の本はけっこう手に取ることが多い。しかし、残念ながら、どう考えて…more
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『トランプ』氏の圧勝か!? ただし評伝の面白さで比べるなら…
2016年10月11日本書が発売されるにあたり、本人はこう言ったそうだ。”買うな! 退屈な本だ!” しかしこの言葉こそが、好奇心をかき立てる、最強のセール…more
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『ミズーラ 名門大学を揺るがしたレイプ事件と司法制度』
2016年10月8日レイプは、大学内外を問わず、日常的に発生している犯罪でありながら、その実情はあまり知られていない。見知らぬ人に突然襲われる、茂みに連…more
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『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』特ダネを連発できるワケ
2016年9月30日なぜ文春がスクープで快走できるのか。週刊文春の元記者による20年の取材生活をまとめた本書を読むと、鮮やかなスクープは地べたを這いずり…more
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『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』したたかさとなまぬるさの間の生き方
わたしたちは当たり前のように過去から未来への直線的で均質的な時間を生き、いつかどこか、未来の豊かさや安心のために現在を貯蓄している。…more
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『フィンランド人が教えるほんとうのシンプル』比べず、執着せず、自分らしく
著者のモニカ・ルーッコネン氏は、フィンランド在住の作家で、かつフィンランドのライフスタイル専門家。本書では、古い家具を使う/食品を「…more
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『武器としての人口減社会』本当に女性が活躍できる社会になれるのか?
2016年9月18日"著者の村上由美子氏は、上智、スタンフォード、ハーバードで学び、国連、ゴールドマンサックスなどに勤務した後、2013年からOECD(…more
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『ハンセン病療養所に生きた女たち』沈黙を破った証言者の慟哭を聞け!
日本人の記憶から、らい病(ハンセン病)の記憶は薄らぎつつある。50歳を超えた私でも実際の患者さんを直接見ることはなく、小泉内閣のとき…more
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『喰い尽くされるアフリカ』天然資源に群がる謎の企業たち
2000年10月、中国政府は中国-アフリカ協力フォーラム第一回会議を北京で開催し、江沢民国家主席(当時)が中国のアフリカへの「対外進…more
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読書会の楽しみが十全に詰まった一冊──『プリズン・ブック・クラブ コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』
2016年9月11日というわけで本書『プリズン・ブック・クラブ--コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』は、そんな無数の楽しみのある読書会を"男子刑務所で"…more
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『ルポ ニッポン絶望工場』 メディアが報じない便利さの裏側
2016年9月9日世の中には「知っておくべきだが、知らされていない事実」がたくさんある。本書が伝えるのは、日本で過酷な労働を強いられている「留学生」や…more
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『堤清二 罪と業 最後の「告白」』堤家の愛憎の深さに背筋が震える大宅賞受賞作
私は堤清二が作り上げたセゾン文化の恩恵にあずかった世代だ。音楽、ファッション、美術と、清二のおかげで知ったことは数知れない。だが同時…more
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『クラフツマン 作ることは考えることである』仕事への誇りを取り戻すための葛藤
よい仕事とは何か、長らく考えられてきた問いである。本書ではクラフツマンとその精神性の歴史的背景を理解し、今の時代と文脈でどう再解釈で…more
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『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』愛していたけど、殺してしまいました
2016年8月23日タイトルだけを見れば、自分には理解できない種類の人たちが、目を覆いたくなるような行為ばかり繰り広げる内容と思われるかもしれない。だが…more