鎌田 浩毅
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『理数探究の考え方』「理数探究」は先の人生で必ず活きる!
2023年5月4日今から3年前、2020年度から全国の高校で選択科目「理数探究」が新設された。生徒が問題意識を持ちオリジナルな解決策を探るという新しい…more
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地球と生命が「共進化」する壮大な歴史を見よ! 『超圧縮地球生物全史』
2023年4月9日地球は今から46億年前に誕生したが、生命はそのうち後半80%もの長い時間に存在している。また40億年前には海が誕生したので、それ以降…more
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いまは過去を振り返っている場合じゃない! 『揺れる大地を賢く生きる』
2023年3月3日日本の大学では恒例行事として、定年を迎えた教員が「最終講義」を一般公開する習わしがある。本書は2021年3月10日に、私が京都大学で…more
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富士山は「噴火スタンバイ状態」にあるのか!?『富士山はいつ噴火するのか』
新幹線で京都と東京を往復すると、晴れた日には三島駅の北側に富士山がよく見える。その中腹には大きな穴がポッカリと空いているが、江戸時代…more
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火山が大噴火したら地球の寒冷化が始まる!『気候変動と「日本人」20万年史』
2023年1月11日地球科学には「過去は未来を解く鍵」と言うフレーズがある。過去に起きた現象を詳しく分析し、その中で働いているメカニズムを明らかにし「物…more
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人も植物もこの瞬間を生かされている! 『池坊専好×鎌田浩毅 いけばなの美を世界へ』
2022年12月2日華道は日本古来の芸術である。生け花は表面的な形や色の美しさに留まらず、植物の命そのものに美を感じ、人と自然を結びつける優れた機能を持…more
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『人新世の科学』地球の歴史に人間が痕跡を残すかどうかはまだ謎だ!
2022年11月11日地球の歴史に人間が痕跡を残したかどうかが、最近話題になっている。「人新世」(じんしんせい)はそれを論じるキーワードだが、もとは地球史…more
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偶然がもたらした地球上で生きる幸運を知る1冊! 『ありえない138億年史』
2022年10月21日宇宙の誕生から人類の繁栄まで、138億年にわたる壮大な歴史を興味深く綴った本が出た。著者のウォルター・アルバレス(Walter Al…more
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『地球の中身』から地球環境の全容が分かる!
2022年9月14日宇宙空間に浮かぶ地球を研究対象とする自然科学の一分野に「地球科学」がある。日本では高校の科目名や大学の学科名として、「地学」という呼…more
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通史を1人で書き上げる知力に脱帽!『人類5000年史 Ⅳ—1501年~1700年』
2022年8月19日ちくま新書で『人類5000年史』というシリーズが刊行中だが、文明の誕生から現代まで人類史を簡潔に一望できる。今回紹介する第4巻では、…more
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『一生モノの物理学』いま日本の「物理力」が危ない!
2022年7月18日物理学は現代社会を動かす基本原理となっている。そもそも「物理」とは物の理(ことわり)という意味であり、「物理学」は自然界の現象を支配…more
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『地球外生命』地表から水が消える前に宇宙へ移住を!
2022年6月28日地球外生命の探求は、生命はどのように誕生したかという生命起源をめぐる根本問題と直結する。本書は分析化学を専門とする著者が、地球外生命…more
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『教科書名短篇 科学随筆集』大自然の前に愚かな自分を投げ出す科学者
2022年5月3日科学者がときとして見事な文章を書くことがある。本書は寺田寅彦(1878-1935)や湯川秀樹(1907-1981)など世界的科学者が…more
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『武器としての教養』教養がある人が最後には勝つ
2022年3月29日私と同じ1955年生まれの高校や大学の同級生たちが定年を迎えた。その彼らにあまり元気がなく、家で燻っていることが多い。国立大学の65…more
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『働かないアリに意義がある』集団に「働かないメンバー」がいることで「想定外」に対処できる
2022年3月7日2020年に世界を襲った新型コロナウイルスは、人間という「コロニー(集団)」に何をもたらしたのだろうか?本書は進化生物学者がアリを対…more