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『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』受け身であること、それは最高のエンターテイメントである
2017年4月19日「HONZで紹介する本って、どんな基準で選んでいるんですか?」そう聞かれることは結構多いのだが、いつも歯切れの悪い回答になってしまう…more
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『中動態の世界 意志と責任の考古学』善でもなく、悪でもない。あいまいさを語る幻の文法
2017年4月11日かつて能動態でも受動態でもない「中動態」なる態が存在していたという。本書は、ある日忽然と姿を消してしまった中動態の足跡をミステリーさ…more
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『ヒルビリー・エレジー』取り残された街のため息が、トランプを大統領に押し上げた
2017年3月21日ヒルビリーの住む街の空気が私的な角度から可視化されていくにつれ、トランプがなぜ選挙中にあのようなメッセージを発し続けたのかーーその文…more
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『魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く』忘却へのジレンマが、それぞれの物語を生み出す
2017年2月28日数年前から被災地で、まことしやかに囁かれてきた不思議な体験の数々。多くの人にとってかけがえのないものでありながら、「誰も信じてくれな…more
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「ビジネス書グランプリ2017」結果発表ーービジネスマンの来し方、行く末を考える
2017年2月15日今年で2回目を迎えた、ビジネス書グランプリ2017。このアワードのコンセプトは「ビジネス書を評価するべきは、ビジネスパーソンではない…more
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『夫のちんぽが入らない』不通の私と、みんなの普通
2017年1月16日このタイトルだけに色物系かと思われるかもしれないが、奥深いメッセージが込められた、笑いあり涙ありの痛快エッセイである。冒頭、このよう…more
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『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン
2017年1月1日本書は、そのデリケートさゆえにあまり報じられることのない誘拐ビジネスや人質交渉の舞台裏を起点に、グローバル化した世界経済の闇の部分を…more
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「ビジネス書グランプリ2017」が開催ーーそれがビジネス書かどうかも、ビジネスパーソンが決める!
2016年12月15日「ビジネス書グランプリ2017」が開催! 今年から主催者の中へHONZも名を連ねることになりました。「リベラルアーツ部門」などを新設…more
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『そして、暮らしは共同体になる。』「ゆるゆる」という新スタンダード
2016年12月2日佐々木俊尚さんといえば、これまでの著書において新しい潮流を描き出すとともに、旧態依然としたものを片っ端から斬ってきた遍歴を持つ。ター…more
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『最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く』
2016年11月11日洞窟に入って壁画を見れば、誰だって巨大な牛やウマの絵に目が向くことだろう。たしかに絵のような芸術品は、太古の人々の生活を具体的なイメ…more
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『トランプ』氏の圧勝か!? ただし評伝の面白さで比べるなら…
2016年10月11日本書が発売されるにあたり、本人はこう言ったそうだ。”買うな! 退屈な本だ!” しかしこの言葉こそが、好奇心をかき立てる、最強のセール…more
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『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』そこは大人の幼稚園だった!
2016年9月16日無駄なものを作り続けること。それ自体は、本当に無駄なことなのか? 深淵な問いを投げかけながらも、読むだけで童心に帰らせてくれる。まさ…more
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『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』愛していたけど、殺してしまいました
2016年8月23日タイトルだけを見れば、自分には理解できない種類の人たちが、目を覆いたくなるような行為ばかり繰り広げる内容と思われるかもしれない。だが…more
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『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』存在することは、変化し続けること
2016年8月3日その冷静な語り口とはうらはらに、書かれている内容は躍動的だ。読書もまたプロセスが全てであり、ページをめくるたび、未来にリアリティが加…more