鰐部 祥平
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『プーチンのユートピア 21世紀ロシアとプロパガンダ』プーチン・イリュージョンの裂け目から見えるリアリティー・ショー
近くて遠い国ロシア。プーチンという独裁者によって支配されるこの国は、国際社会において特異な存在感を示してきた。だが、この国で起きてい…more
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『教養としての「ローマ史」の読み方』再編の時代を生きるために必要な英知が詰まった1冊。
書の著者は『帝国を魅せる剣闘士』、『愛欲のローマ史』などの著述や漫画家ヤマザキマリがナビゲータを務めたBSフジの番組『ローマ街道物語…more
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驚愕のクライム・ノンフィクション!『ウルフ・ボーイズ 二人のアメリカ人少年とメキシコで最も危険な麻薬カルテル』
2006年、アメリカのテキサス州ラレドという国境の街でメキシコ系アメリカ人のガブリエル・カルドナとバート・レタという二人の少年が逮捕…more
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『隠れナチを探し出せ 忘却に抗ったナチ・ハンターたちの戦い』悪の凡庸と時間に挑み続ける者たち。
1945年5月5日、アメリカ軍がオーストリアのマウトハウゼン強制収容所を解放したとき一人のユダヤ人男性の命が救われた。男の名はジーモ…more
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『津波の霊たち 3・11 死と生の物語』大川小学校の悲劇。あまりにも複層的な物語
リチャード・ロイド・パリーの新刊である。そう聞いただけでピンときた人はよほどのノンフィクション好きか、あるいはHONZファンであろう…more
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『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』予想を超える厳しい現実に直面した兵士たち
1941年12月8日に始まり、45年8月15日に終結した、アジア・太平洋戦争は日本だけでも軍人・軍属230万人、民間人80万人、計3…more
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『最初に父が殺された』南アジアの楽園で起きた凄惨な歴史
ときに歴史は恐ろしいほどに陰惨な物語を生み出す。民主カンプチアでおきた出来事は、ナチスのホロコーストや、毛沢東の大躍進政策、文化大革…more
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『パリのすてきなおじさん』人生が醸し出す大人の「絵本」
老いは避けられない。どうせ老いるなら若い人に「素敵なおじさん」と呼ばれたいものだ。おじさんが何歳からなのか、はっきりした定義はないだ…more
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『レッド・プラトーン 14時間の死闘』今年一番の戦争ノンフィクション!
戦闘前哨(COP)キーティングはアフガニスタン北東部に位置するヌーリスタン州の山岳地帯に作られた。パキスタンの国境からわずかは22.…more
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『ヒトラーの原爆開発を阻止せよ! “冬の要塞”ヴェモルク重水工場破壊工作』戦記物では収まらない大作!!
本書は第二次世界大戦のさなか重水をめぐり行われた連合国とナチスとの攻防に脚光を当てた作品だ。舞台はノルウェーのオスロ西方にあるテレ…more
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『海賊の世界史 古代ギリシアから大航海時代、現代ソマリアまで』海賊は社会を映す鏡である。
海賊ははるか古代より存在する。様々な文化、様々な海域、様々な政治状態、そして様々な民族によって海上での略奪行為は行われてきた。海賊と…more
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『プーチンの国 ある地方都市に暮らす人々の記録』地方にこそ、国の姿がある
"その国の首都のみを見ていては、その国の本当の姿を知ることはできない。これは世界中のどの国にも当てはまる事実であろう。ロシアでもこの…more
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『ブラック・フラッグス 「イスラム国」台頭の軌跡』ザルカウィと群像
アフマド・ファディル・アル=ハライレー。それが本書の主人公の名前である。だが本名よりもこちらの名前のほうで世間には知られている。その…more
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『戦場を歩いてきた カラー写真で読み解く戦場のリアル』ジャーナリストが見つめた戦地の日常
本書は日テレの番組、NEWS24の「戦場を歩いてきた」というコーナーを書籍化した物である。戦場ジャーナリストである佐藤和孝が戦場で撮…more