鰐部 祥平
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『ネイビーシールズ 特殊作戦に捧げた人生』伝説の軍人の回想録 歴史の裏で何があったのか
2021年11月27日本書の著者ウィリアム・H・マクレイヴンは、何を隠そう、ビン・ラーディンを捕縛・殺害するための「ネプチューンの三叉矛」作戦で司令官を務…more
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『娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件』無責任と人間性の欠落 教育現場の抱える闇
2021年10月23日"北海道旭川市の中学校に通っていた廣瀬爽彩(さあや)さんは、2021年2月13日夕方に失踪し、38日後に市内の公園で雪の中に埋もれ亡…more
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『捕食者 全米を震撼させた、待ち伏せする連続殺人鬼』何百時間もの取材を基に未解決事件の犯人に迫る
2021年9月18日本書は米国における今世紀最初の「シリアルキラー」による連続殺人事件を追ったノンフィクションだ。その事件は、1件の殺人を除いてすべてが…more
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『帰還兵の戦争が終わるとき 歩き続けたアメリカ大陸2700マイル』イラクで負った心の傷 終わらない戦争と癒やし
2021年8月7日今後も米国では帰還兵の問題が深刻化していくであろう。本書はこの問題に対する1つの処方薬になるかもしれない。そしてこれは、日本が今後、…more
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『喰うか喰われるか 私の山口組体験』山口組を50年間見続けた男 「遊侠の徒」へのまなざし
2021年7月3日彼らの生き方を批判するのは簡単だ。もちろん評者もすべてを肯定する気はないし、彼らの悪い面は多く見た。だが一方で、人間くささや愛嬌のあ…more
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『なりすまし 正気と狂気を揺るがす、精神病院潜入実験』難病との闘いを経て暴く 「伝説の実験」に潜む真実
2021年5月29日著者はローゼンハンの偉業を取材し始めたが、調査すればするほど疑問がわいてくる。データの改竄が発覚し科学的根拠が揺らぎ始めるのだ。さら…more
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『しゃにむに写真家』小学校教員から写真家に、「いばらの道」で何を撮るか
2021年4月10日"「今の仕事をこのまま続けるつもり?」。妻のその一言で人生が思わぬ方向へと動いた男のエッセイだ。 なるほど、妻にここまで言わせ…more
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『絶望死のアメリカ 資本主義がめざすべきもの』米国が直面する悪夢 レントシーキングの罪
2021年3月6日"われわれ人類の平均寿命は延び続け、死亡率は低下し続けている。それは、先進国と発展途上国の別なく起きている。当然、喜ぶべき事象だ。 …more
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『羊の人類史』文化や貿易、軍事まで 羊は世界を変え続けた
2021年1月30日羊といえば、なにを思い浮かべるだろうか。私の場合は、チェスターコートやメリノウールのセーターなど、ふだん愛用している衣類だ。浅はかな…more
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『ロシアン・ルーレットは逃がさない プーチンが仕掛ける暗殺プログラムと新たな戦争』「ロシアの敵」は世界のどこにいても殺される
2020年12月19日"本書はバズフィード・ニュースの国際調査報道エディターであるハイディ・ブレイクと彼女のチームがプーチンによる暗殺事件を追った調査報道…more
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『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』地下愛好家が追い求める、人間の脳に眠る「古代」
2020年11月14日"地下愛好家という人々がいるらしい。皆が寝静まった真夜中に都市の下水溝や地下鉄のトンネルに忍び込み、日常では味わうことのできない感覚…more
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『言論の不自由 香港、そしてグローバル民主主義にいま何が起こっているのか』強権化する大国中国と それに抗う若者たち
2020年10月10日2017年から香港特別行政区行政長官選挙を普通選挙で行うという約束を、14年に中国政府が反故にしたことに反発する市民らが行った抗議活…more
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『KGBの男 冷戦史上最大の二重スパイ』ソ連のエリートがMI6に、歴史を動かした二重スパイ
2020年9月5日"スパイ小説といえば007シリーズの作者イアン・フレミングや、ジョン・ル・カレといった英国の作家の名が頭に浮かぶ。「やはり、スパイ小…more
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『邦人奪還 自衛隊特殊部隊が動くとき』小説だからこそ書けた安全保障問題の不都合な事実
2020年8月26日元海上自衛隊の特殊部隊「特別警備隊」の創設者のひとりで先任小隊長を務めていた伊藤祐靖氏が書いた小説だ。ノンフィクション書評サイトのH…more
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『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』テロと暗殺が交錯する、紛争地帯の現実と倫理
2020年7月24日まるで映画か小説のような話だ。本書には、イスラエル建国以来行われてきた暗殺作戦の詳細が、全編にわたり書き記されている。敵に囲まれたイ…more