青木薫のサイエンス通信
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無能な研究者のずさんな仕事……なのか?
2014年03月09日ヨーロッパでは十年前から使用されなくなっている除草剤アトラジン。アメリカでは今も使われているこの除草剤の有毒性を、十五年前から訴えてきた科学者がいます。彼の仕事はほんとうに「信頼するに足りない」ものだったのでしょうか……?…more
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バイオエレクトロニクス――現実化する攻殻機動隊ワールド
みなさま、正月三が日も終わろうとしておりますけれど、今年もサイエンス通信をどうぞよろしくお願い申し上げます。 できるだけ幅広い分野から話題を選びたいと思っているのですが、あらためてそういう目で眺めてみると、『ニューヨーカー』のサイエンス……more
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ミート・パラドックス――肉食の心理学
信頼できる筋によれば、現在HONZ内部で、なんと、昆虫食プロジェクトが進行中とのことです! このところ何かと話題の昆虫食に、新機軸を打ち出そうという意欲的なプロジェクトだとか。 …more
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フェアプレーってなんだろう――スポーツ科学の現在
『ニューヨーカー』誌の9月9日号に、エリート・アスリート、つまりは並の人ではなく、人間の能力の極限に挑戦する運動選手を通して見るスポーツ科学の現在、といったなかなか興味深い記事が載っていました。その分野の関連書籍をいくつかまとめて紹介しながら……more
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混迷するライム病論争
近年、日本でもマダニ媒介感染症が急速に認知されるようになってきました。たとえば、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、2011年にウィルスが特定された病気ですが、今年1月に、日本国内で初めて患者が確認された後、これまでに患者三十九人見つかり……more
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アルツハイマー先制治療――あなたならどうする。
『ニューヨーカー』誌で、メディカル&生物学分野のスタッフライターを務めている、ハーバード大学医学部教授のジェローム・グループマンが、アルツハイマー治療の最前線について読みごたえのあるレポートを書いていましたので、ざっくりかいつまんでご紹介いた……more
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ヤマネコとイエネコのあいだ――ネコ・ゲノム計画
みなさま、ご存知でしょうか? 猫を愛する人間の中には、心中、ワイルドな猫(ヤマネコやネコ科大型獣)に憧れている者がいるということを。そういう人たちは、ワイルドライフのドキュメンタリー番組で、草食動物がネコ科大型獣に追いかけられている映像を見て……more
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モナリザの微笑のヒミツ
「ニューヨーカー」誌の3月18日号に、厨房の文化史といえそうな記事がありました。古代ギリシャの饗宴やローマの宴会から、現代アメリカの主婦たちの料理観を変えたという、いわゆる「フープロでガー」革命(フードプロセッサでblitz everythi……more
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科学者は自らの学説に殉じるべきか
2013年06月02日来年はガリレオ・ガリレイの生誕450周年ということで、それに合わせていくつもの研究書が出版されているようです。そういう研究書の多くは、新たに公開されたバチカンの異端審問関連資料を使ったもの。 …more
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人工言語とジョン・キハーダ
2013年04月09日歴史的なことを言うと、記録に残っている完全な人工言語として最も古いのは、かのヒルデガルト・フォン・ビンゲンのアレだそうです。あと、ライプニッツ、ベーコン、デカルトの時代には、出来損ないのような自然言語よりはましな言語を作ることにより、人間性を……more
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ヒト・マイクロバイオム・プロジェクト
2013年03月25日近年、アメリカのヒト・マイクロバイオム・プロジェクト(ヒトゲノムの後継計画)の関係もあって、マイクロバイオムの話題がいろいろあるようです。細菌ワールドの存在自体は顕微鏡の発明と同時に、うすらぼんやりと知られ始めたわけですが、人間との関係という……more