HONZ
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『オードリー・タン 自由への手紙』天才デジタル担当大臣が日本に贈るロードマップ
2021年01月16日新型コロナ禍でのマスク不足対策で大成功を収め、世界的な脚光を浴びたのが、ジェネレーションYと呼ばれる若い世代を代表する、台湾の「天才デジタル担当大臣」である。そんな39歳のオードリー・タンが、本当の自由とは何か、どうしたら手に入れることができ……more
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しなやかに死を語る軽やかな対談 『いつか来る死』
2021年01月16日在宅医療の小堀鷗一郎医師と糸井重里氏による死をめぐる対談。それぞれの死はいかに個別的なのか。「『縁起でもない』をやめよう」、「どんな死を望むのか、普段から考えておく」、「死を健康に考える、死と手をつなぐ」といったことは誰もが頭に入れておくべき……more
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色覚サイエンスの最先端を知ると、「日本」まで見えてくる――『「色のふしぎ」と不思議な社会』
2021年01月14日「この赤はリンゴの赤だね」と言うとき、どんな赤色を見ているかは、実は人それぞれだ。そもそもヒトがどんな色を視ているかを科学的に考えたことがあまりない。ところがその色覚について、「正常」と「異常」に線引きする時代もあった――それなら色覚とはいっ……more
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『東京整形白書 あと1mm』これも現実。
2021年01月13日4人の女性が、顔と名前をあかし、before・afterの写真とともに整形体験を語る。いつもHONZに掲載されるノンフィクションと、傾向はちがう。けれど、これも現実、という読後感を持つだろう。整形なんてしなくてもいい。そのままがいい。そんなお……more
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『アルツハイマー征服』圧倒的な取材力と筆力で読ませるサイエンス・ノンフィクション!
2021年01月10日本書には、日米欧の多彩な登場人物が、丹念な取材にもとづいて生き生きと描き出されています。下山さんの念頭には、欧米の一流ライターが到達している高みがあったのではないでしょうか。ギャップに架かったこの橋を、今後、日本の新世代ライターが続々と渡って……more
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おばちゃん牧師の激烈な愛@西成 『愛をばらまけ』
2021年01月09日本書は、大阪・西成の小さな教会で、約20人の信徒たちとともに生き抜く女性牧師を描いたノンフィクションである。いや、そんな説明ではミスリードをまねく。教会といっても床が抜けた古い中華料理店の居抜き物件だし、主役は1950年生まれのおばちゃん牧師……more
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『2040年の未来予測』2040年の未来から見た我々は、今、何をしなければならないのか?
2021年01月08日本書は、2040年の未来に向けて我々が進むべき道程を示してくれる、成毛氏から全ての日本人に向けたお年玉である。…more
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『国道16号線―「日本」を創った道―』多数アーティストも輩出
著者は恩師である慶応義塾大学・岸由二名誉教授の「流域思考」をベースに、16号線を長年調査した結果をまとめた。日本には約1万4000の一級河川があり、あらゆる土地はどこかの流域に属している。旧石器時代以来、山と谷と湿原と水辺がセットとなった小流……more
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カエサルの最後の息に含まれた分子を我々は一日に何回吸い込んでいるのか?──『空気と人類 ―いかに〈気体〉を発見し、手なずけてきたか』
2021年01月05日この『空気と人類』は、『スプーンと元素周期表』など様々な化学/科学系のトピックスを扱ってきた作家サム・キーンによる、気体についてのノンフィクションである。…more
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『患者の話は医師にどう聞こえるのか』コミュニケーションにこんなにエビデンスがあるのか!
本書はエビデンスを並べて、一つの事実を高らかに主張するタイプの本ではない。医師と患者、双方からのストーリーを聞くことで、チグハグになっている診療室でのコミュニケーションを浮き彫りにする本である。それと同時に、医師と患者のコミュニケーションが持……more
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誰もが当事者として考えるべきであるという問題提議 『ルポ 「命の選別」誰が弱者を切り捨てるのか?』
2021年01月03日『ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?』では、リアルな事例を元に、現れつつある「優生社会」のさまざまな問題点が明らかにされていく。誰もが当事者として考えねばならない問題だ。…more
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先月出た本 2021年1月
2021年01月02日いよいよ2021年がスタートしました。ただ、感染拡大を受けてしばらくは巣ごもりが必要な日々が続きそうです。12月も注目すべきノンフィクション本が多く発売されています。まずは先月出た本の売上ランキングから売場を見ていきましょう。…more
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『医療現場は地獄の戦場だった!』社会構造のゆがみがウイルス蔓延につながる
2021年01月02日米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の新型コロナによる死者数が170万人を超えたという(2020年12月22日時点)。最も多い米国では30万人を超え、1日の死者数が3000人以上の日もある。いまだ収束の気配は見えない。 医療現……more
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2020年 今年の一冊
2020年12月29日HONZメンバーが選ぶ今年最高の一冊。コロナ一色であった2020年もこのコーナーがやってまいりました。2011年から始まったこのコーナーも、なんと今年で10回目。歴代のラインナップはこちらから見られるのですが、「2011年はメンバー12人しか……more
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最強&最恐のアートディレクターは時代を超える『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』
2020年12月27日アートディレクター・石岡瑛子。資生堂宣伝部から、渋谷パルコ、そして、コッポラ映画やシルク・ドゥ・ソレイユ、北京五輪での衣装。時代を超えたデザインを次々と成し遂げた石岡とはどんな人だったのか、そしてその仕事の進め方は。本人の言葉や数多くの証言を……more