おすすめ本レビュー
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『四国辺土』現代の草遍路に密着した比類なきルポ
弘法大師(空海)ゆかりの四国八十八箇所の札所を回る遍路は、現在年間20万人ほどいるという。ほとんどはバスや車を利用して回るカジュアル…more
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『データ視覚化の人類史』思考すること、伝えること グラフ手法の進化プロセス
2021年12月4日"本書は、今やすっかり一般的になった「データ視覚化(data visualization)」の発展の概要を、その長い歴史とともに綴っ…more
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『筑紫哲也「NEWS23」とその時代』かつてジャーナリズムが元気だった時代があった
"かつて『筑紫哲也NEWS23』という番組があった。1989年10月2日から2008年3月28日まで、TBS系列で平日の23時から放…more
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トムとジェリーも計測に大活躍!なんも知らんかった『南極の氷に何が起きているか』
2021年11月27日地球温暖化で海面の上昇が問題になりつつある。南極の氷床融解はどのように関係するのか?最新の計測技術を用いた研究データから、南極の氷に…more
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『ネイビーシールズ 特殊作戦に捧げた人生』伝説の軍人の回想録 歴史の裏で何があったのか
本書の著者ウィリアム・H・マクレイヴンは、何を隠そう、ビン・ラーディンを捕縛・殺害するための「ネプチューンの三叉矛」作戦で司令官を務…more
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インディーゲームを売り、作り続けていくための現場の知見と悩みが詰まった最良のガイドブック──『インディーゲーム・サバイバルガイド』
2021年11月25日この数年、UnityやUnrealEngineのようなゲーム開発エンジンが発展し、インディーゲームの販売に力を入れるSwitchが台…more
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信じる? 信じない?『精神科医の悪魔祓い デーモンと闘いつづけた医学者の手記』
悪魔なんているわけがない! そう思った人にこそ、ぜひ読んでいただきたい。アメリカの精神科医が、きわめて科学的な態度で、悪魔とむきあっ…more
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『何もしない』注意経済の奴隷となった現代人に覚醒を促す一冊
2021年11月20日私たちは「注意経済」の網で覆われた社会に生きている。「人々の注意」というリソースから、経済的利益を生むシステム。本書はそんな注意経済…more
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『世界を救うmRNAワクチンの開発者カタリン・カリコ』新型コロナワクチン開発秘話!
世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ (ポプラ新書 ま 1-2) 作者:増田 ユリヤ 出版社:ポプラ社 発売日:20…more
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英国コメディアンによる『税金の世界史』
ムズかしい問題に分かりやすい切り口を与えてくれるのは、『歴史』だ。本書をおすすめするのは、税金というムズかしく時代や国によって違う制…more
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『「非モテ」からはじめる男性学』身近なヒエラルキーと支配
"「非モテ研」というものがあるらしい。正確には「ぼくらの非モテ研究会」という名前で、いわゆるモテ講座ではなく「非モテで悩んでいる人」…more
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『東京の生活史』『都会の異界 東京23区の島に暮らす』『東京23区×格差と階級』暮らす人にとっての東京
2021年11月14日五輪の話題もようやく落ち着いた。会場となった大都市「東京」の実像について、考えてみるのも良いだろう。住みやすさ暮らしやすさはライフス…more
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『アメリカンビレッジの夜 基地の町・沖縄に生きる女たち』相反と親和、葛藤の物語
日本にある米軍基地の約70%が沖縄本島に集中している。1945年から存在の賛否は続いているがアメリカ人と地元民との間では独特の生活と…more
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『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』「勝てる組織」への変革 異端の名将の実像に迫る
2021年11月13日本書は監督時代の落合に中日の番記者として密着した著者によるスポーツドキュメンタリーである。だが実際は、中日選手らのあり方が、落合の人…more
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『傘のさし方がわからない』100文字で済むことを2000文字で伝えるレビュー
2021年11月11日エッセイの力をあらためて感じさせてくれる本。車椅子の母、ダウン症の弟さんと一緒に暮らしながら紡いだ言葉は、嘘偽りなくストレートに読者…more