生物・自然
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『イラク水滸伝』謎の湿地帯をめぐる圧巻のノンフィクション!
本書を手に取った人は幸せである。なにしろ世界初の報告をいち早く日本語で読むことができるのだから。それも公的機関がまとめたような無味乾…more
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地球と生命が「共進化」する壮大な歴史を見よ! 『超圧縮地球生物全史』
2023年4月9日地球は今から46億年前に誕生したが、生命はそのうち後半80%もの長い時間に存在している。また40億年前には海が誕生したので、それ以降…more
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え~っ、二本足で走るネコ!?『タカシ 大丈夫な猫』
2023年3月27日二本足で立って走る猫がいるという話をネットで知った。ウソやろ…。即座に思い浮かんだのはもちろんあの猫である。往年の名作『じゃりン子チ…more
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いまは過去を振り返っている場合じゃない! 『揺れる大地を賢く生きる』
2023年3月3日日本の大学では恒例行事として、定年を迎えた教員が「最終講義」を一般公開する習わしがある。本書は2021年3月10日に、私が京都大学で…more
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富士山は「噴火スタンバイ状態」にあるのか!?『富士山はいつ噴火するのか』
新幹線で京都と東京を往復すると、晴れた日には三島駅の北側に富士山がよく見える。その中腹には大きな穴がポッカリと空いているが、江戸時代…more
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『オスとは何で、メスとは何か?』性は多様で当たり前
男と女のあいだには、深くて暗い河があるという。それは真っ赤な嘘だった。 男と女、広く生物でいえばオスとメスは、独立して存在しているわ…more
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超高度な ”自由研究” がおもろすぎ! 『カタニア先生は、キモい生きものに夢中!:その不思議な行動・進化の謎をとく』を動画といっしょに楽しもう
2022年9月27日おもろい研究をする人がいたもんだ。ハナモゲラじゃなくてホシバナモグラ、って書いても、タモリのハナモゲラを知ってる人も今では少なくなっ…more
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『暴れ川と生きる 筑後川流域の生活史』川と人間の共生を実現させるために
筑後川は「筑紫次郎」の異名のとおり「坂東太郎」の利根川「四国三郎」の吉野川とともに日本の暴れ川と言われている。さらにここ10年あまり…more
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想像以上に広くて複雑な深海という世界──『深海学―深海底希少金属と死んだクジラの教え』
深海は調査が進んでおらず、海底よりも月の表面の方がわかっていることの方が多いとさえ言われる世界だ。だが、近年深海用の潜水艇などの高性…more
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ただただ、そばにいたい……『寝ても覚めてもアザラシ救助隊』
2022年6月30日本書には冒頭から最後までアザラシへの愛が詰まっている。 小学生で出会い恋い焦がれ、現在は日本で唯一のアザラシ保護施設「オホーツクとっ…more
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『怪虫ざんまい 昆虫学者は今日も挙動不審』を読む
タイトルを見ただけで楽しくなっちゃうし(うんうん、そりゃあ昆虫学者は挙動不審にもなるよねw)、装丁に描かれた昆虫たちがまた、妙におか…more
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友好的なのが何より大事 『ヒトは〈家畜化〉して進化した──私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか』
ヒトはどうやって協力的なコミュニケーションを行うことができるようになったのか。 本書は、その問いに対してひとつの回答を与えようと…more
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『鷹と生きる 鷹使い・松原英俊の半生』ー「Game Hawker/鷹匠」試写会を観て
2022年4月21日《鳥ものノンフィクションに外れなし》 予てから私が提唱している法則だ。鳥に関する、あるいは鳥に関わる人物を取材した本はほぼ100%面…more
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地球人口が100億人に迫り、地球の負荷が激しくなっていく未来の危機にどう対抗すべきなのか──『魔術師と予言者――2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い』
この『魔術師と予言者』は書名だけみるとファンタジィ小説だが、その実態は2050年、人口が100億に達した時の地球環境の危機について考…more
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「大地変動の時代を生き延びるために知ってほしい岩石の世界『岩石と文明』
地面には土と岩があり、少し掘ってみると硬い岩石がある。こうした土や岩を研究するのが地質学で、既に300年近い歴史をもつ。地質学者にと…more