
仲野 徹
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/nakano/
ノンフィクション、とりわけ伝記が好き。それが昂じて専門誌に「なかのとおるの生命科学者の伝記を読む」を連載。単行本(学研メディカル秀潤社)として上梓したところ、成毛代表の目にとまりHONZに参加。書籍購入費の抑制、および、仕事と飲酒と読書のバランスとれた鼎立、が永遠の課題。
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『働くことの人類学【活字版】 仕事と自由をめぐる8つの対話』で「働き方改革」を笑い飛ばす
2021年7月27日いろいろな社会における働くことの意味や働き方。目からウロコの話ばかりである。何のために働くのか、こんな働き方があるのか、それ以前に、…more
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薬物依存症のイメージが根底から覆されたぞ『誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論』
2021年7月21日アディクション(嗜癖障害)治療を専門とし、長年にわたり携わってこられた松本俊彦医師による本。我々が薬物依存症患者に抱いているイメージ…more
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やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか?
2021年6月27日日本人は温和で律儀などというのは、室町時代には通用しない。武士たちだけでなく、農民や女性、僧侶までもがなんだか殺伐としていて凶暴だ。…more
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愛と知性が奇跡を呼んだ!『悪魔の細菌-超多剤耐性菌から夫を救った科学者の戦い』
2021年6月17日どんな抗生剤も効かない「悪魔の細菌」、スーパーバグに倒れた夫を助けるべく、妻は文献を調べ、古くて新しい治療法にたどり着く。夫の体力、…more
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そうだったのか! 新しい知識を得る快感ここにあり『西暦一〇〇〇年 グローバリゼーションの誕生 』
2021年5月27日本を読む楽しみはいくつもあるが、全く知らなかった知識を得るのは最大の醍醐味だ。こ一般的にグローバリゼーションといえば、15世紀中頃の…more
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ジェンダーを越え、世界に広がる「おすもう」の世界『世界のおすもうさん』
2021年4月27日相撲好きの女性ライターふたりが、おすもうさんの世界を描く。青少年相撲大会、女子相撲大会、女子校相撲部、沖縄角力など。そして、韓国シル…more
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世紀の奇書?『土葬の村』は貴重な民俗的資料である
2021年3月27日かつて日本でも広くおこなわれていた土葬。いまや絶滅危惧である。土葬のみならず、野焼き火葬や風葬も同じ運命だ。これらの習慣がなくなると…more
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「『考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法』は、大学生にとってのバイブルだ!」というようになってほしいぞ(著者談)
2021年3月22日大阪大学では、新入生必修の『学問への扉』というゼミがあります。令和2年度の春・夏学期、新型コロナウイスル禍の中、Zoomで開講した『…more
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あらゆるコミュニケーションに応用できる方法論『患者の話は医師にどう聞こえるのか』
2021年3月21日「医学が技術的に進歩すればするほど、私たちはストーリーのはたす役割の重要性を再認識させられる」医師・患者のコミュニケーション、より正…more
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科学の真髄ここにあり!?『ヘンな科学”イグノーベル賞” 研究40講』がおもろすぎるぞ。
2021年2月27日「人々を笑わせ考えさせた業績」に与えられる、あのイグ・ノーベル賞。その栄誉ある受賞対象から、40個の特別におもろい研究を選りすぐって…more
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こんなに違う、日米医学事情『医療現場は地獄の戦場だった』
2021年1月30日ハーバードメディカルスクール第二の教育病院、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院に勤める大石啓医師。大石医師は、いかにして米国で医師にな…more
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ギネスに届け!爆笑『明石家さんまヒストリー1、1955~1981 「明石家さんま」の誕生 』
2021年1月27日タモリ、たけしとならびお笑いビッグ3と称される明石家さんま。その長大な伝記の第一巻である。奈良で育った杉本高文がお笑いに目覚め、笑福…more
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しなやかに死を語る軽やかな対談 『いつか来る死』
2021年1月16日在宅医療の小堀鷗一郎医師と糸井重里氏による死をめぐる対談。それぞれの死はいかに個別的なのか。「『縁起でもない』をやめよう」、「どんな…more
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誰もが当事者として考えるべきであるという問題提議 『ルポ 「命の選別」誰が弱者を切り捨てるのか?』
2021年1月3日『ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?』では、リアルな事例を元に、現れつつある「優生社会」のさまざまな問題点が明らかにされて…more
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最強&最恐のアートディレクターは時代を超える『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』
2020年12月27日アートディレクター・石岡瑛子。資生堂宣伝部から、渋谷パルコ、そして、コッポラ映画やシルク・ドゥ・ソレイユ、北京五輪での衣装。時代を超…more